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挑戦する人が組織を変える―改革を前に進めるリーダーに必要な視点

2026.05.21

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挑戦する人か、文句を言う人か

 

 

 

 

 

 

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組織を前に進める人に共通する、たった一つのこと「挑戦する精神」

世の中には、二つのタイプの人がいます。

一つは、課題解決に果敢に挑戦し、変革をいとわない人、
もう一つは、今のままが良いのだと変革に文句をつけるだけの人です。

 

私は長年、大学の教育、研究、病院運営、組織改革に携わるなかで、組織を本当に前に進めるのは、前者の人だと確信するようになりました。どれほど立派な理想を語っても、どれほど鋭く問題点を指摘しても、実際に動かなければ何も変わりません。
組織を変えるのは、評論家ではなく、挑戦する人です。

 

私が出版した『挑戦する人か、文句を言う人か』という本には、そうした考え方と、実際に私が現場で取り組んできた改革の数々を書きました。振り返ると、どの改革も決して平坦な道ではありませんでした。反対もありました。前例もありませんでした。しかし、そこで立ち止まっていては、組織の未来は開けません。だからこそ私は、不合理を正し、前進するために、「文句を言う人」ではなく、「挑戦する人」になろうと決めたのです。

 

 

 

 

 

課題があるなら、嘆くのではなく道をつくる

-早稲田大学との連携、論文博士制度の実質的廃止、入試偏差値を東大理Ⅲ、京大医に次ぐ全国第3位(偏差値70以上)に、学生の海外派遣のための寄付金14億円-

 

どの組織にも、「このままではいけない」と感じる問題があります。
けれども多くの場合、人はそこで止まります。

 

「前からこうだった」
「反対が多い」
「自分一人では変えられない」

 

そうして、問題は問題のまま残っていきます。

 

しかし、本当に必要なのは、その先です。
「では、どうするのか」
この問いを発し、実際に形にしていく人が、組織に変化をもたらします。

 

たとえば私は、研究医の減少という大きな課題に向き合いました。医学の発展には、診療だけでなく研究を担う人材が不可欠です。しかし制度の変化のなかで、その道を志す若者は減っていました。そこで私は、従来の延長線上ではない新しい人材育成の道をつくろうと考え、他大学との連携も含めた新たな仕組みづくりに挑みました。それは、医学部を持たない早稲田大学との連携であり、医学部では当たり前の大学院を出ないで博士の学位を取得する日本独特の「論文博士」の実質上の廃止です。

 

また、本学の入試制度についても、世間の流れをそのまま受け入れるのではなく、優秀な人材をどのようにして獲得するのかを問い直しました。多くの国公立大学では後期試験を廃止または縮小の流れがありました。周囲が縮小に向かうなら、あえて別の道を選ぶ。そのほうが大学の個性が立ち、結果として優秀な学生を引きつけることができると判断したのです。改革とは、多数派に従うことではありません。自らの組織にとって最善の道を見極め、責任を持って決断することです。その結果、本学後期入試の偏差値は16年間70以上(河合塾による)を保っています。

 

また、優秀な学生をより優秀にして卒業させるために、ハーバード大学やミシガン大学など海外の大学や研究所に学生を留学させました。そのために寄附を財源とした基金を作り累計14億円を集めました。

 

私は、リーダーの役割とは「皆が納得するまで待つこと」ではなく、「必要な変化を見極め、実行すること」だと思っています。もちろん、丁寧な説明や対話は重要です。しかし、全員の賛成がそろう日を待っていたら、多くの改革は永遠に始まりません。変化の時代に必要なのは、批判を恐れず、一歩を踏み出す覚悟です。

 

 

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本当の改革は、制度だけでなく“空気”まで変える

-小説「白い巨塔」で描かれた教授選挙を廃止、企業に医学知識を供与しイノベーションを起こすMBT活動の中核組織「MBTコンソーシアム」-

 

組織改革というと、制度を変えることだと思われがちです。
しかし実際には、制度以上に難しいのは、その制度の背後にある“空気”を変えることです。

 

「昔からこうしてきた」
「この世界ではそれが当たり前だ」
そうした空気が、挑戦を最も強く妨げます。

 

医学部では昔から教授が一人定年退任すると、後任の教授を選ぶのに、残った教授による無記名投票で決められてきました。50名の部長がいる企業で、一人の部長が定年退任すると、残った49人の部長が無記名投票をして後任部長を決めている企業はないと思います。選挙で後任教授を決めるのが正しい方法なのか、合理性があるのかと考えたとき、改革の必要性を強く感じました。しかし、この改革は教授から1票を奪うことを意味します。当然反対がありましたが、選考委員会が長期間かけて調べた候補者の実力が優先することが合理的であることから最終的には教授の先生方の賛同を得ました。

 

また、私は、多くの企業が医学的知識を求めていることを知っていましたので、企業が医学の専門家の知識を容易に利用できる制度を作り、イノベーションを起こすことを考えました。「なぜ医療者が企業の手伝いをしなければならないのか。」という文句もありましたが、これも医療者が持つ膨大な医学的知識を医療に使うのは当然だが、産業創生に役立てることによって、世の中に大きく貢献できることを説得し、そのための組織「MBTコンソーシアム」を発足させました。

 

この2つの例は、制度を変えるためには、多くの人が賛同する空気が生まれないと成功しないことを物語っています。空気が変わったからこそ、なし得たことです。また、なし得るためには、空気を変えることの重要性を示していると思います。

 

 

 

挑戦の重要性は大学や医学部だけでなく、すべての組織に言えること

 

組織が伸びるかどうかは、才能の差だけでは決まりません。
「挑戦する文化」があるかどうかで決まります。

 

私は講演で、こうした実体験をもとに、組織改革、リーダーシップ、人材育成、教育、大学経営、そして変化の時代に求められる覚悟についてお話ししています。対象は大学関係者に限りません。企業、医療機関、自治体、各種団体など、組織を率いる立場にある方、あるいは組織をより良くしたいと考える方に共通するテーマです。

 

何かを変えたいと思ったとき、人はしばしば「誰かがやってくれないか」と考えます。
しかし、組織を変えるのは、いつの時代も「誰か」ではありません。
「自分がやる」と決めた人です。

 

挑戦する人か、文句を言う人か。
この問いは、他人に向ける問いではなく、まず自分自身に向ける問いです。
そして、その問いに真正面から向き合った人だけが、組織の未来を切りひらくことができるのだと思います。

 

 

 

 

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『挑戦する人か、文句を言う人か』

『挑戦する人か、文句を言う人か
著者:細井裕司
(日経BP・2025/11/21)

 

 

細井裕司(ほそいひろし)
細井裕司(ほそいひろし)
奈良県立医科大学 名誉教授 前理事長・学長

耳鼻咽喉科医として長年にわたり教育・研究・診療に携わり、奈良県立医科大学耳鼻咽喉・頭頸部外科学講座教授を経て、同大学の理事長・学長を12年間務める。大学運営においては、組織改革、教育改革、国際連携、地域医療への貢献などに尽力。医学を基礎とするまちづくり「MBT構想」を掲げ、官民共創および、150社超の企業との連携を実現。


 

 

 

組織を前に進めるのは、完璧な環境ではなく、「まず一歩を踏み出そう」とする挑戦の積み重ねです。
本コラムでご紹介した内容は、組織改革やリーダー育成、若手人材の挑戦を支える風土づくりを考えるうえでも、多くの企業・団体に共通するテーマです。
ご興味のある方は、ぜひ Speakers.jp までお気軽にお問い合わせください。

 

 

 

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