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声優・作家・編集者を目指す人へ|夢を仕事にするために必要なこと

2026.06.24

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夢を仕事にするために必要なこと

 

 

 

 

 

 

 

 

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声優志望の君たちへ

「声優になりたい!」

 

そんなことを思ったことはありませんか? 素晴らしいキャラクターになって演じる快感、雑誌のインタビューやイベント、ライブ。スポットライトがあたる輝かしい世界!

 

……たしかにそう見えます。そう見えるように「作って」いるんです。我々が。

 

具体的な話をしましょう。いま声優志望者は何万人もいます。そのうちデビューできるのはごく一握り。そしてそのままその座に何年もいられるのはさらに一握り。でも町中の広告宣伝は「声優になろう」と気軽に声をかけてきます。確かに挑戦しないと始まらない世界です。でも誰でもがなれる世界ではありません。努力が褒められるのは高校生まで。百の「努力」が一の「才能」に【勝てない】残酷な世界です。自分に才能があるのか、ないのか、果たしてその才能をどうやって見極めるか。その答えは講義でお答えさせてください。

 

保護者の方、先生方にひとつ言わせてください。生徒さんが「声優になりたい」と言ったらどうされますか? まっさきに専門学校を薦めたりしていませんか? 一口に専門学校と言ってもいろんな専門学校があります。ここではその優劣を語るつもりはありませんが、たったひとつだけ間違いのない回答があります。『東京に行きなさい』。お子さんを遠くに旅立たせる不安もわかります。せめて親戚が近くに住む都市に行かせた方が安心でしょう。しかし声優の現場のほとんどが東京で行われています。昨今アニメスタジオが地方都市にできて、さもアニメは地方でも制作できそうなイメージがあるかもしれません。確かに「絵」の仕事は地方でもできる時代になりました。しかし声優の収録は地方では行われていません。収録現場の見学やベテラン声優の授業数も地方校と東京校では天と地ほどの開きがあります。声優事務所も収録を行う音響会社も東京に籍を置いてあることがほとんどです。同じ学費を払うのであれば東京へ行くことを必ず薦めてください。

 

 

 

 

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作家志望の君たちへ

では小説家の世界はどうでしょう? こちらもたくさんの新人賞が用意され、毎月どこかの出版社の応募締め切りがあります。デビューだけでは言えば声優より作家業の方がはるかに簡単かもしれません。作家に「なる」だけなら、昔よりもずっと容易になりました。しかし作家で「いる」ことの方がよほど大変なことをご存じでしょうか。つまり続けていくことが本当に難しい世界なのです。

 

売れっ子作家とそうでない作家の違いはなにか。きっと表現力や文才だと思うかもしれません。違います。それは『完成させる力がある』ことです。たった一人で何ヶ月も原稿に向き合って同じ作品を続けて書く忍耐力、そして何よりも書くことを楽しむこと。読んでくれた読者の嬉しそうな顔を想像できるかどうか。それが作品に散りばめられているかどうかによります。素晴らしい作品を書けば読んでもらえる。そんなことはありません。毎月千冊以上の新刊が刊行されるのが日本の出版です。その中で素晴らしいと思うかどうかは読者の判断になります。まずは作品を手に取ってもらえるところから始めましょう。

 

 

 

 

 

 

 

編集者やプロデュース志望の君たちへ

では編集者にとって必要な力とはなんでしょう? 素晴らしい作品に巡り合うこと。それは運もあります。出会いもあります。大事なことは作品に惚れ込んで、その作品のためにどれだけ全力を注げるか、この一点につきます。作家は魂を込めて作品を練り上げます。それにヤスリをかけて研磨して精度を一緒に高めること。そしてより多くのお客様に読んでもらえるか、見ていただけるか真剣に考えることです。作家の代弁者であり、保護者でもあり、一番の読者でもあり、影となって作品を支え続けること、それが編集者にとって一番大事なことなのです。

 

 

出版って面白い

本が売れなくなったと言われて久しくなりました。しかしそれでもまだ日本のコンテンツは元気です。まだ誰もみたことがない冒険が本にはあふれています。本にまつわる仕事は編集者だけではありません。文字の間違いがないかチェックする校正者、紙を手配する人、どんな宣伝をすればいいか考える人、書店に新刊の案内をして売り場を作ってもらう営業の人、たくさんの人が本の出版にかかわっています。そしてコンテンツの世界は常に新しい人、新しい風を待っています。もし少しでも興味を持ってもらえたら、是非呼んでください! 一緒に新しい風を吹かせましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

難波江宏隆(なばえひろたか)
難波江宏隆(なばえひろたか)
角川スニーカー・講談社ラノベ文庫 副編集長

1970年大阪府生まれ。1992年角川書店(現KADOKAWA)に入社し、角川スニーカー文庫編集部を経てアニメ部へ配置。『生徒会の一存』『シュタインズゲート』『Panty&Stocking』などをプロデュース。2010年に講談社へ転職し、講談社ラノベ文庫の創刊に携わる。『おジャ魔女どれみ16』『進撃の巨人』小説版などを手掛け、『中間管理録トネガワ』『なんでここに先生が』などのアニメも担当。2025年岩手県図書推進委員に選出。2026年5月末に退社。

 

 

 

 

本コラムで紹介した内容は、声優や作家を目指す方だけでなく、自分の夢や目標に挑戦したいすべての人に通じるテーマです。好きなことを仕事にするために必要な覚悟とは何か。プロとして活躍し続ける人に共通する力とは何か。講演では、出版業界やコンテンツ制作の現場で培った経験をもとに、夢と現実の両面から分かりやすくお話しいたします。キャリア教育や進路講演、学校向け講演などにご活用いただける内容です。ご依頼・ご相談はSpeakers.jpまでお気軽にお問い合わせください。

 

 

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