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世を經(おさ)め民を濟(すく)う真の「経済」を知る

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Speakersでは、講演でも活躍している様々なジャンルの方々の著書をご案内し、
本の中身や著者の魅力をご紹介して、講演のご希望があれば、ベストマッチングとなる
ご提案をしております。

ぜひ、このコラムをご覧になり、講演の講師選びの一助としてください。

 

中長期を見据えた投資(ファンド)であれば、本来の資本主義の健全なあり方ですが、
ごく短期に投資・運用し、利ザヤを稼ぐだけでは、何の社会性もありません。
そのプロセスにおいて、何も生産されず、何のサービス(使役)も提供されることがない。
つまり、納税以外の社会性はなく、何の実体もないのです。

 

実体がなければ、それはバブル。バブル経済が破綻し、日本人は、こうしたマネーゲームには
懲りたであろうと思ったのですが、そうではありませんでした。
2004年、当時の近鉄バッファローズの新オーナーに名乗りを上げる形で、ライブドア社長の
ホリエモンこと堀江貴文氏が登場したとき、特に同世代はおしなべて賛辞を贈り、
「あんなふうになりたい」と憧れの対象となったのです。

 

一昔前ならば、堀江氏は「あんなモンはただの相場師」と揶揄され、決して褒められた存在では
なかったでしょう。それが、時代の寵児としてもてはやされたのです。
その堀江氏も大きく蹉跌し、さらに、かのリーマンショックを経験した日本人は、ようやく
経済の本来の姿である「經世濟民(けいせいさいみん)」を考えるようになったのです。

 

そのような中、日本総合研究所調査部主席研究員の藻谷浩介氏が、

 

『里山資本主義ー日本経済は「安心の原理」で動く』(2013年7月 角川oneテーマ21)

 

を上梓しました。

 

町おこしのカタログではない、本来の経済の捉え方を紹介

 

本書は、藻谷氏と、NHK広島取材班による、日本各地の「里山」で繰り広げられている
地域の自立をレポートし、里山資本主義と名づけ、「經世濟民の経済」のあるべき姿を論じています。
経済の語源は、中国の古典『抱朴子』のなかに記されている經世濟民です。
「世を經(おさ)め、民を濟(すく)う」という、本来なら政治を意味する言葉なのです。

 

しかし、日本では「政(まつりごと)」「治める」が既にあり、経済は狭義に捉えられ、
英語の「Economy(エコノミー)」の訳語に当てはめられました。
厳密には、理財が訳語として正しいのでしょうが、マクロからミクロに至る広範を意味するとき、
政治的な意味合いのある経済のほうが収まりよかったのです。福沢諭吉も「経済学」という
言葉を用いて、講義をしています。

 

しかし、皮肉にも「民を済う」という部分は、薄くなっていきました。
そのため、「民を済わなくてもいい経済」という鬼っ子が生まれ、その象徴がマネー資本主義と
呼ばれるものです。そして、里山とは、人家の集落と山あいが接する地域で、全国各地で見られる
日本の原風景の象徴といわれています。

 

しかし、過疎化が進んでいる里山が多く、当然、地域経済には活気がありません。

 

そのような中、地産地消(ちさんちしょう)による町おこしを行い、地域経済を復活させた
成功事例が全国にあり、その実態を紹介しながら、マネー資本主義ではなし得なかった
「經世濟民の経済」の捉え方を、里山資本主義という言葉で示しています。国内の事例だけでなく、
オーストリアの活気あふれる林業と、ペレット活用によって高まる脱化石燃料への意識、
そして、サスティナブル(持続可能)な社会を形成する方法など、幅広い多くの成功事例を
掲載していますが、それを取り上げて町おこし、エネルギー改革のカタログとしてまとめ
「みなさん、このようにマネしてください」といっているのではありません。

 

里山資本主義をもって、マネー資本主義にとってかわろうというのはなく、お金に依存しない
サブシステムとしての役割を期待したものです。そこには貨幣換算できない物々交換や、働きがいなどの
精神面の充実も謳われており、里山に暮らしていない圧倒的多数の日本人の心の中にも、
多くの人々の居場所を見つけることができるとしています。

 

わが国を取り巻く経済環境は、もはやのっぴきならない状態になることを認識すべきであるという
藻谷氏ですが、マネー資本主義が衰退していっても、里山資本主義の要素を少しずつ取り入れていけば、
国民の生活が困窮することはないと。

 

そして、マネー資本主義や、何でも世界規模で考えなければいけないグローバル経済の
ものさしを用いては、わが国の国民生活維持は不可能であるということを様々な事例を
通して指摘し、本来の「經世濟民の経済」システムを構築するための、極めて大きな
きっかけを与えてくれる一冊です。

 

Speakersでは、本の内容のさらなる詳しい話をお聞きになりたい方や、関連したジャンルの講義を
聴きたい方のために、講師として、藻谷氏をはじめ様々な専門家にアプローチをして、講演の
マッチングをしています。

 

『里山―』をお読みになった方で、藻谷氏のファンになりぜひ会いたい、本に書かれていない話が
聞きたい方をはじめ、藻谷氏に直接質問してみたい方など、お気軽にお問い合わせください。

 

Speakers掲載講師で経済や町おこしについて講演する講師を一部ご紹介いたします。
人気講師ですのでお問合せはお早めに!

 

経済関連の講師

◆田原総一朗 氏

◆森永卓郎 氏

◆財部誠一 氏

◆宮崎哲弥 氏

◆辛坊治郎 氏

◆門倉貴史 氏

◆三橋貴明 氏

 

町おこし関連の講師

◆堀尾正明 氏

◆西川りゅうじん 氏

◆立原啓裕 氏

◆うえたさより 氏

◆尾崎弘之 氏

◆徳光次郎 氏

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