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貨物列車から見えた日本物流の限界と再生へのヒント

2026.03.05

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 貨物列車から見えた「日本の物流が限界を迎えている本当の理由」

― 現場から見える“2024年問題”の正体と、企業が今考えるべきこと ―

  

 

 

 

 

 

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私たちは、日々あらゆる商品を「当たり前」のように手に取っています。

朝のコンビニ、職場の備品、ネット通販で届く荷物。

それらを支えているのが「物流」です。

 

しかし物流は、電気や水道のように“止まってから”その重要性に気づくインフラでもあります。

今、日本の物流は静かに、しかし確実に限界を迎えつつあります。

 

私はかつて、会社員として鉄道貨物輸送の運用に携わり、私有コンテナ導入の企画・実行にも関わってきました。

現在は「貨物ジャーナル」として全国の貨物駅を巡り、現場の声を記録・発信しています。

その中で感じているのは、「これは単なる業界問題ではなく、社会全体の構造問題だ」ということです。

 

 

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物流は“見えないインフラ”である

通販サイトを見ると、このような表記がなされています。

「送料無料」

送料は無料ではありません。物を運ぶには必ずコストが掛かります。

送料はショップが負担しているのです。

 

物流は、コスト削減の対象として語られがちです。

しかし本来は、企業活動を支える“血流”のような存在です。

血流が滞れば、身体は機能しません。

同じように物流が滞れば、工場は止まり、店舗は棚を空にし、社会は混乱します。

 

私たちは物流を「当たり前」に使いすぎてきました。

ドライバー不足、燃料費や車両費の高騰、2024年問題をはじめとする労働時間の制限など、危険信号は何年も前から出ていたにもかかわらずです。

 

 

 

 

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貨物列車の現場で起きている異変

かつて製造業企業に勤務していた時、私は鉄道貨物輸送の運用を担当していました。

製品の出荷はもちろん、海外調達した部品を港から鉄道で輸送することも行っていました。

鉄道輸送で一般的に使用される12フィートコンテナでは製品の輸送が非効率であり、数の少ない20フィート鉄道コンテナを利用していました。しかし、出荷の増加に対応できず、私有コンテナ(JR貨物以外の企業が所有するコンテナ)を導入し、効率的な運用を行っていました。

 

それでも、鉄道輸送は会社全体の10%にも満たなかったのです。

トラック輸送は集荷に来て荷物を積み込み、夜通し走行し、翌朝配送先に到着します。

運賃は、運送会社間の競争や、荷主企業からの値下げ要求により、低い価格に抑えられてきました。

このままでは、日本の物流は崩壊すると思い、今の活動を行うことを決めました。

 

「2024年問題」という言葉が、テレビやネットで伝わってきました。

では、トラック輸送から鉄道、船舶、航空輸送にシフトされたかというと、そうなっていないのが現状です。

今はトラック業界が「何とかしている」状態です。しかし、いつまでもこの状態を続けることができるわけではありません。

トラックドライバーの高齢化、ドライバー人口の減少、労働時間の制限により、2026年において荷物の量に対して輸送可能な量が8.5%足りない状況にあると言われております。

(出典:日本ロジスティクスシステム協会 ロジスティクスコンセプト2030)

 

しかしながら、トラックから鉄道にシフトすればいいだけではありません。

トラックにはトラックの利点、鉄道には鉄道の利点があります。

それらをうまく組み合わせて荷物を運ぶ必要があるのです。

これを「モーダルコンビネーション」と呼びます。

 

私は実際に、個人で荷主になり、それを実践することにしました。

2024年に行った、「JRコンテナで那覇から稚内まで荷物を運ぶ」プロジェクトでした。

日本最南端から最北端まで、航空機、船舶、鉄道、トラックを利用して自分の荷物を運びました。

物流がどれほど多くの人の手と判断で支えられているかを体験しました。

 

この一連の様子は、映像記録としてYouTubeでも公開しています。

 

 

 

 

これから企業に求められる“物流リテラシー”

物流は、もはや単なる「経費」ではありません。

それは経営戦略そのものです。

 

これからの企業には、

・輸送手段を複線化する視点

・リスク分散の設計

・BCPとしての物流

が求められます。

 

私は講演や発信を通じて、

「物流を理解することは、社会を理解すること」

だと伝え続けています。

 

貨物列車の向こう側には、必ず人の暮らしがあります。

その流れを守ることが、企業と社会の未来を守ることにつながるのです。

私は、物流を「業界の話」ではなく、「経営と社会の話」として伝える活動を続けています。

 

 

 

 

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『貨物列車探求読本
著者:貨物ジャーナル
(河出書房新社・2025/7/18)

 

 

貨物ジャーナル(かもつじゃーなる)
貨物ジャーナル(かもつじゃーなる)
鉄道貨物YouTuber

1974年生まれ。鉄道貨物YouTuber。石川県金沢市を拠点に、貨物列車の動画や鉄道貨物輸送に関する情報を発信している。製造業勤務時代より鉄道貨物輸送に携わり、私有コンテナの導入・運用管理、輸入貨物の鉄道輸送などを担当。2020年にYouTubeチャンネル『貨物ジャーナル「鉄道貨物輸送の大切さを伝える」』を開設。

 

 

 

 

本コラムでお伝えした物流の現状と課題は、私たちの暮らしや企業活動を支える“見えないインフラ”のお話です。講演では、鉄道貨物輸送の仕組みや魅力、そして今の時代だからこそ見直したいその重要性について、講師の知見を交えながら分かりやすくお伝えいたします。物流を社会の視点から捉え直したい企業・団体の皆さまは、Speakers.jpまでお気軽にご相談ください。

 

 

 

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