講師コラム｜講演依頼のスピーカーズ

講演会講師コラム

NO.045 小川祥二氏ｰお笑い・コミュニケーションｰ

2025.12.01

はじめに
笑いの効能
「ぶつかりオジサン」の誕生と「歩きスマホ」
コミュニケーションの課題
そして

「お笑い」を使ってみる

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はじめに

人を笑わせることはコミュニケーションを深めるには重要な要素です。
笑いをとることが難しいと思っている人も多くいると思いますが、コツをつかめば意外と簡単なのです。

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笑いの効能

笑うことが健康面でも有効であると科学的にも立証されてきました。
受け売りですけが以下に。

1. 声を出してことで呼吸が速くなり、体内に酸素が取り込まれて血流が増加。
2. これにより血圧を下げるプロスタグランジン１２が分泌される。
3. 想像することで脳の海馬（記憶）・大脳新皮質（意思や理性）が活性化する。
4. 大笑いすることで腹式呼吸となり腹筋・横隔膜などが鍛えられる。
5. 免疫細胞のナチュラルキラー細胞が活性化。
間脳に興奮が伝わり血液やリンパ液を通じて体中に流れ出しナチュラルキラー細胞に付着。
6. するとエンドルフィンやセロトニンやドーパミンなどの脳内ホルモンが分泌しストレスや不安を軽減する。
7. 脳波のアルファ波が増えて脳がリラックスする。
8. 血糖値の抑制。
9. 自律神経のバランスが整う。
10.笑うと交感神経（緊張）が促進しその後急速に低下するのでリラックス効果ある。
交感神経と副交感神経の切り替えが頻繁に切り替わる。

どうですか、みなさん？いいことばかりですよねえ。
自分でもよく理解できていませんが。

とにかく笑いましょう！笑って健康になりましょう！
他の人を笑わせて健康にさせちゃいましょう！

もう長く「お笑い」に関わってきました。
ベテラン芸人のマネージャーを皮切りに、東京で初めての事務所主催のお笑いライヴを立ち上げ新人育成に力を注ぎ、芸人養成所の立ち上げ、講師となって素人からプロの芸人になることのお手伝いをしてきました。

笑いをうまく取れなかった組がやがて大きな笑いを取れるようになっていくようになっていく過程を見ると無性に嬉しくなったものです。そして、大笑いして幸せそうな顔で帰っていくお客様を見ることこそが自分が一番喜びを感じる瞬間になりました。

「お笑い」は人を幸せにするツールであると確信しています。
ですが「笑い」は芸人だけのものではありません。すべての人が笑いをコミュニケーションの手段として、ストレス解消の手段として、気分転換の手段として使っています。でも世の中の移り変わりは、それさえも困難なものになってきています。

「ぶつかりオジサン」の誕生と「歩きスマホ」

「ぶつかりオジサン」はご存知ですか？
反対側から歩いてくる歩行者にむやみにわざと肩をぶつけてくる輩です。駅のホームでも見かけ
ます。若い女性に対してやられることが多いですね。

まったく笑えませんねえ。
なんでぶつかってくるのでしょう。
単純に弱い者イジメをしたいだけなのか？
それとも「俺の進路を塞ぐんじゃねえ！」的なちっぽけな自尊心からなのでしょうか？
それとも話に夢中になったりスマホ画面に見入って周りに注意を払わず自分と同じ方向に歩いてくること、「譲り合い」というエチケットに違反する者への「正義感からくる天誅」だと思っているかもしれません。

肩と拳の違いだけですが、いきなりぶん殴ってきたらそれは犯罪ですけどね。
「ぶつかりオジサン」は「歩きスマホ」と同じタイミングで増えてきましたと感じています。

コミュニケーションの課題

最近電話で話す若者が減っています。中には電話で話した経験がない人もいると聞きます。
みんなSNSで連絡をとっています。
移動中に植物や空の雲や建物や道ゆく人の表情やファッション、季節や時間帯で変わる太陽の位置や影の長さ、環境の変化に気づいて驚いたり感心したり納得したりする人は減っています。多くの人がスマホ画面だけを見ているのです。周りに注意をはらいません。

興味あることはスマホの画面だけです。
スマホの画面はあらゆるものと繋がっているからです。
周りのことなんかよりずっと刺激的で情報も豊富だから他は見なくていいんです。
つまり「今現在のリアルな世界」とコミュニケーションを取らなくていいのです。

映画「マトリックス」の世界に一歩ずつ近づいていくのです。
「ぶつかりオジサン」はそれを許しません。周りを見ろ。そのまま行けば年上の俺様の進路とぶつかるぞ。甘えるんじゃねえ！と思っています。

理解できないのです。何故スマホばかり見ているのだ。こっちが譲歩しなければいけないのか？
別世界の生き物か？昔はそんなことなかったぞ。
顔を上げてこっちを見てくれ！

おじさん側も心にゆとりがなくなっています。今の社会の変化と折り合いがついてないのです。つまりコミュニケーションが取れなく困っているのです。