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小林光恵
(こばやしみつえ)

元看護師/作家/なめがた大使

1960年 茨城県行方市生まれ
1982年 東京警察病院看護専門学校卒業。看護師として東京警察病院勤務
1984年 看護師として茨城県赤十字血液センターに勤務。
1986年~1990年 出版関係専門学校を経て、編集者として各出版社に勤務。
1991年~独立し執筆中心になる
2001年より エンゼルメイク研究会代表

 

「エンゼルメイク(死化粧)」は近年、患者さんに行う最期の重要なケアとして、また家族の悲嘆ケアの重要なひとつとして注目されています。エンゼルメイクの草分けでもある小林光恵氏。
“ケアの一環としての死化粧”として最期のケアについて講演致します。

主な講演テーマ

【一般のみなさまに対して】
「私が考える看護職の魅力」
「大切な人を送る技術~看取り」
「貴重な看取りの場面~エンゼルメイク」
「人権啓発講座 エンゼルメイクを知っていますか」
「小林光恵流ポジティブシンキング 魅力ある明日のために~エールを送る~」
「自分らしく(その人らしく)元気に過ごすために~身だしなみを整える~」

 

【おもに看護職のみなさまに対して】
「エンゼルメイクから見えてくる最期のケア」
「緩和医療にいかしてほしいエンゼルケアの知識」
「家族の心に寄り添うエンゼルケア」
「その人らしい最期のためのエンゼルケア」
「医療現場で働く女性の生き方」
「ナースの仕事、ナースの健康」
「ナースがより健康に過ごすために」

講演内容

日々奮闘する女性看護師の姿を描いた人気漫画『おたんこナース』の原作者と知られる元看護師の作家・小林光恵氏。

小林氏は、看護師の経験を踏まえて、2001年に美容研究家らとともに「エンゼルメイク研究会」を組織。エンゼルメイクとは、病院などで患者が亡くなった際に、顔色や表情などを、看護師、看護助手が手直しで行うメイキャップのこと。

納棺師が施す死に化粧とは違い、臨終時の患者の死に顔を整え、看取る遺族の心を少しでもケアしようというもので、小林氏は同研究会の活動を通じて、エンゼルメイクの技術や捉え方を全国に指導しています。

小林氏の講演は、エンゼルメイクに関するものをはじめ、健康、人生、人権、福祉など幅広いテーマを話してくれます。また、セミナーなどでエンゼルメイクの講義もOK!フォーラム、トークショーでの開催にも応じてくれます。

また、専門の看護師を対象に、エンゼルメイクの生かし方や、「医療現場で働く女性の生き方」「ナースの仕事、ナースの健康」「ナースがより健康に過ごすために」などのテーマで講演してくれます。

看護師は、高度でプレッシャーが多い仕事であるにも拘わらず、報われないと感じ、心に空しさ感じてしまうかもしれないけれど、もっと自信をもってほしいと励ましてくれます。

講演、フォーラム、セミナー、トークショーを訪れた人は、小林氏の温かい人柄に触れ、人の死というものの持つ意味と、家族の絆がいかにあるべきかを知ることになるのです。

講演レポート

亡くなられた方の「面影」を取り戻すエンゼルメイク

小林氏は、亡くなられた方への「エンゼルメイク」を推奨しています。
エンゼルメイクとは、医療行為や病気によって失われた生前の面影を、
可能な範囲で取り戻すためのケアの一環として行われる化粧で、最期の表情を大切にしたいという考えに基づき、
その人らしい容貌・装いに整えるケア全般のことを指します。
それは、ただの“死化粧”というだけではなく、「亡くなられたかたのセルフケアの代理」を目的としています。
故人の生前に思いを馳せながら、見て、触れ て、外見・身だしなみを整えることで、
家族が臨終後の時間を大事に過ごせるようにするという、非常に大きな意味があるのです。

 

 

【講演の流れ】


<1部> 講演

1.エンゼルメイク・エンゼルケアについて
2.死後の身体変化の知識
・ 体表面の乾燥・革皮様化現象
・ 肌色の蒼白化・黄疸の肌色の変化
・ 腐敗・冷却のポイント
・ 綿詰めについて
3.コミュニケーションの充実に向けて
・ 死者の人格権について
4.ならわし(習俗)について
・ 生と死の儀礼の構造
5.社会背景について
・ 核家族化
・ 隣組等地域の共同体の消失傾向など
6.エンゼルメイクのちから

<2部> エンゼルメイクのデモンストレーション
1.エンゼルマッサージについて
2.ファンデーション・フェイスパウダーなどメイク方法について
3.リップカラー・ネイルカラーについて

最後に・・・
~小林光恵氏からのメッセージ~

【講演内容の抜粋】

 

(1)家族や近所とのコミュニケーションが重要

現代社会は、核家族化や一人暮らし進行している影響から、自宅で祖父母などの臨終に立ち会うことが少なくなりました。病院に勤務してから、人を看 取ることが初体験となる看護師も非常に多く、人の死にどのように対応ずべきかという予備知識やノウハウを持たない人が増えています。
一般の人も尚更で、臨終に対して何をどうしたらよいのか、誰に聞いていいのかわからない、近所の人にも親戚にも聞けないケースが増えています。
小林氏の講演では、そうした状況を踏まえ、多世代同居が少ない現代社会において、家族、近所同との綿密なコミュニケーションの必要性を訴え、亡くなった 後でも良好な人間関係を維持していくためには、生前からコミュニケーションを密にしておくことが大事だとしています。
病院向けの講演においては、家族と看護師とのコミュニケーションについても詳しく話してくれます。

 

(2)思い込みのケアは要注意、エンゼルケアの留意点

エンゼルケアを行うにあたり、「時間・場所・人」の調整を行い、亡くなられたかたの気持ちになってケアすることが非常に重要となります。
例えば、患者や家族の自宅で行う場合、近親者や親戚など多くの人が集まっていることがあります。臨終直後は、親戚だけでなく・葬儀社や近所の人たちが入ってくることがあります。そのような場合は、看取り・エンゼルケアに適した場状況とは言えません。

また、臨終後は、死後の身体変化がおこることを忘れてはいけません。
遺体は非常に傷みやすく、看取った経験が豊富な看護師でも、変化を予測しきれないことがあります。そうした変化は、死後に見られる一般的な現象であり、異常事態ではないことを家族にお伝えすることが重要です。

また、思い込みにより、間違ったケアをしてしまうこともあります。
例えば、臨終後に肛門に綿詰めをすることが当たり前になっている傾向があります。
臨終後は、基本的に便は出ないと考えられていますが、腸内の腐敗が進み、綿詰めすることで、腸内の圧が高まれば、綿が詰めてあっても押し出されてしまうのです。
生前から持続的に便が出ていた人の場合、臨終後も出る場合もありますが、その場合は肛門にピタリと紙オムツやパッドを当てたほうが効果的です。
他に、鼻や口においても詰める必要はありません。臨終後も、その人らしい顔でいてほしいと願う家族にとって、鼻や口に綿詰めをすることは非常に辛いことです。
既に出血してしまっていて、やむを得ず綿詰めを行う場合は、割り箸ではなく、セッシを使用します。割り箸を使用すると、木材であるため、ささくれなどで顔を傷付け、出血が更にひどくなる可能性があるからです。

顔は故人に対する思い出の象徴 エンゼルケアの重要性

エンゼルメイクは、ただの“死化粧”ではありません。故人のその人らしさを取り戻すために、面影や身だしなみを整えることは、その人の社会性を取り戻す行為であり、TPOを確保し、きちんとしたプロセスを踏まえることが、エンゼルケアの重要な要素になります。
中でも顔は、家族をはじめ、残された人たちの、故人に対する思い出・記憶の中に最も印象深く存在し、社会的に共有される部分でもあるため、その人らしい顔 にすることは、家族の心にもたらす効果が、非常に大きいのです。穏やかな最期の顔は残された人たちの心を穏やかにします。

また、小さな子供が遺体に触れる機会も少ないため、エンゼルケアの際には、家族がみんなで故人を偲ぶ機会として、教育的な意味も含め。子供の参加が重要とされています。

【病院関係、看護師の皆さんにオススメ】

小林光恵氏は、乾燥や腐敗・冷却・死後硬直のことなどエンゼルケアの内容について、言葉では伝わりにくい事柄もスライドなどを使用し、わかりやすい説明で講演いたします。
また、
「医療現場で働く女性の生き方」
「ナースの仕事、ナースの健康」
「私が考える看護職の魅力」
「小林光恵流ポジティブシンキング 魅力ある明日のために~エールを送る~」
など、さまざまなテーマにおいて、病院関係や看護師向けの講演会を行い、非常に好評いただいております。

 

主な著書

【小説】
『死化粧(エンゼルメイク)―最期の看取り』(宝島社文庫)
『12人の不安な患者たち』(集英社文庫)
『ナースマン』(角川文庫)
『ナースマンがゆく』『限りなくキョウダイに近いフウフ』(幻冬舎文庫)
『ときどき、陰性感情』(集英社文庫)

 

【エッセイ】
『説明できるエンゼルケア』(医学書院)
『死化粧の時 エンゼルメイクを知っていますか』(洋泉社)
『運がひらく人はなぜかみんな声がいい』(新講社)
『伊勢丹セラピー』(新講社)
『愉快なナースのないしょ話』『進め天然ぼけナース』『小悩みさん』(幻冬舎文庫)
『気分よく病院へ行こう』(集英社文庫)

 

【編著】
『改訂版 ケアとしての死化粧―エンゼルメイクから見えてくる最期のケア』(日本看護協会出版会)

 

【マンガ】
『おたんこナース』原案・取材も担当。

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