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篠原かをり 講演会講師インタビュー

1995年神奈川県生まれ。慶應義塾大学SFC研究所上席所員。日本大学大学院芸術学研究科博士後期課程に在籍中で分子生物学・動物文学を研究し講演会などにも精力的に活動している篠原かをりさん。幼少期より生き物をこよなく愛し、これまでにネズミやタランチュラ、フクロモモンガなど様々な生き物の飼育を経験し、お茶の間でも「日立 世界ふしぎ発見!」(TBS系)のミステリーハンターや「嗚呼!!みんなの動物園」(日本テレビ系)の動物調査員としてお馴染みに。作家としても『恋する昆虫図鑑~ムシとヒトの恋愛戦略~』(文藝春秋)をはじめ、『ネズミのおしえ』(徳間書店)など多数出版するほか、クイズプレイヤーとしても活躍中。昨年、クイズ仲間だった東大発の知識集団「QuizKnock」メンバーの河村拓哉さんと結婚し『雑学×雑談 勝負クイズ100』(文藝春秋)を共著で上梓しました。今回は「講演依頼のSpeakers.jp」に講師として新しく登録していただいた篠原かをりさんに多様な生き物との向き合い方や飽くなき探究心について語っていただきました。

(text:加藤みのり、photo:遠藤貴也)

生き物が大好きで昆虫に救われた

――動物や昆虫に興味を持ち始めたのはいくつぐらいの頃ですか

篠原かをり たぶん、物心つく前から生き物は大好きだったと思います。小さい頃の写真を見返してみても、小動物と一緒に映っている写真ばかりです。

ただ、小さい頃から動物を飼っていたわけではないです。家に初めて登場した生き物は母親が飼っていた金魚、確か4歳ぐらいの時でしたね。その後、クリスマスプレゼントにハムスターを買って貰いました。それが自分で飼育をした初めての体験です。

なぜ、生き物と一緒の写真ばかりだったかというと、近所に『野毛山動物園』という無料で入園できる私立動物園がありまして。そこによく父が連れていってくれたんです。ふれあいコーナーはもう大常連でした。当時はジュリーちゃんというオランウータンがいて、夕方になると飼育員さんと手を繋ぎながら園内をお散歩していたんです。その出待ちをするのが私の日課でした(笑)。

 

 ――生き物のどんなところに興味を惹かれていったのでしょう?

 

篠原かをり まだ3~4歳の幼い頃は知識がなかったので命のある生き物の予想外の動きに興味を持ったのだと思います。例えば、祖母の家に行ってアリを捕まえて遊ぶのが好きだったんですけれど、フライドポテトなどを置いて捕獲していました。そこで良かれと思ってドクダミの葉っぱをお皿にしてみたら、アリが全く食べなくなってしまったんです。

自分が何かをした時に自分の予想外の行動を取るというところや、小さな昆虫1匹にとってみてもその背後にある世界というものがとてつもなく大きいのだろうと思った事が興味をもつきっかけだったと思います。

生き物の中でもとくに昆虫は好きですね。昆虫は都会の中でも身近に触れられ、捕まえる事ができる生き物なので距離感も近く感じます。夏になれば登校中、クワガタを拾う事もできました。ただし、林間学校の時に集めてきたセミの抜け殻を網戸に全部引っかけたら先生に怒られましたが(笑)。大学時代には何から何まで上手くいかなかったのですが、昆虫に救われた思い出はあります。また、その時代に私が唯一、ヒーロー視されたのがエアコンから落ちるゴキブリを素早くキャッチした時でした。以来、エアコンを見上げては“また落ちてこないかな~”と思っていました(笑)。

生き物は多様で飽きません。勝手ではありますがその生き物に対して自分を重ね、慰められる事もあります。とにかく種類が多く、新しく様々な発見をされていくので情報の供給が尽きる事がないというところが最大の魅力です。

 

――大学生になってひとり暮らしを始めてからは、様々な生き物を飼われたそうですね。

篠原かをり はい。大学2年生からは、もうここぞというばかり実家で飼えなかった生き物を飼育しました。ゴキ

ブリやタランチュラ、文鳥、ウーパールーパー、アカハライモリ、クワガタが7種類。それとドジョウやドブネズミですね。

ドブネズミは子猫と子犬の中間ぐらいの知能があると言われていて、凄く賢くて愛嬌があるんです。名前を呼べばジャンプして飛びついてくるし、とっても可愛いんですよ。最初に飼ったドブネズミには「ドブちゃん」、最後に飼っていたのが「さとりくん」という名前でした。当時、タイに留学していた友人がつけてくれた名前です。

 

――篠原さんは講演会もやられていますが、どのようなテーマや内容でお話をされていらっしゃいますか?

篠原かをり 最近はSDGs関連の話をテーマにする事も多いですね。海の豊かさと陸の豊かさを守

ろうと紐付けて、地球にはこんなに魅力的な生き物が沢山いるんだよっていう話から、この魅力的な生き物たちが今、どのような危機に直面しているかという現状を説明します。そこでこの地球が今まで通り多様な魅力を持ち続けるために自分たちひとりひとりが出来るこ

とは何かを考えてみようという流れの話になります。

あとは、私自身がどのように好きなものを追いかけるという人生を歩むに至ったのか、どうやって好きなものを見つければいいかという話などですね。

最近は好きな事がなかなか見つけられない。そういったお悩みをお持ちの方もいらっしゃいます。

私はずっと趣味として塾講師をしているのですが、そこでも推薦やAO入試など、将来何をやってみたいのか? どんな事を学びたいのか? というところから掘り下げていく観察授業をする事があります。そこで、もうこれがやりたくて仕方ないっていうものを持っている子もいるのですが、反面、この年でよくそこまで固まっているなと感じさせられもします。漠然とこういうものは好きかもしれないけれど、すごく好きというわけでもなくて将来、自分は何がしたいのかが分からない、そもそもどんな仕事があるのかも知らないという子も非常に多いですね。

 

――そういう時はどんな風にアドバイスをされるのですか?

篠原かをり まずは話をよく聞きます。そのなかで、個々の興味を掘り下げていくのですが、好きなもの

って個人によって細分化されますから、難しいところもありますね。例えば昆虫が好きだと言ったら昆虫学とか学問として生物系に進んでいけばいいだろうと当たりがつきやすいのですが、アイドルが好きという場合もあります。アイドルが好きだからどこの大学に進めば良いのかわからない・・・・そんなケースでも、アイドルの一体どこが好きなのか? どういう部分に魅力を感じるの? それを自分で言語化していくなかで必ず糸口が見えてきます。学問というと勉強と生活で切り離して考えがちですが、この今の私たちの生活を全て説明するためにというか、解き明かすためにいろいろな方向からアプローチしていく、それが学問だと思うんです。ですから、自分の興味の範疇が中高で習う国語、算数、理科、社会からはかけ離れてしまっているように感じるのであっても、絶対に繋がりのない学問はないので、自分が“好き”なものの要素をひとつひとつ分解して遡って考えていくことが大切です。

 

講演会では好きなものが未来を照らしていくんだと思える話がしたい

――講演のテーマにはジェンダー平等や食、健康等についてもありますが、これらのテーマも生物からの研究がどこかに関係しているのでしょうか?

篠原かをり そうですね、生物に関することが自分の知見として多いので話す事が多いのですけど、ジェンダー平等に関しては完全に人間社会のなかの話だと思います。むしろ、そこに生物学的にと関連づけるのは間違いかなと思います。

ジェンダー平等に関しては私自身が生きていく上で例え

ば大学のミスターコンテストに出場したり、結婚した際に名字を相手に変えてもらった

りという経験をふまえたお話になります。性別って生まれ持った属性によってラベリングされることがあってはいけないと思いますし、そもそもラベルというものが存在してもいけないと思うし、その属性によって歩む人生が変わってはいけないと思います。

 

――なるほど。講演会に来られる方は年齢層など、どのような方が多いですか?

篠原かをり 私の場合、どの講演会よりも年齢層は幅広いのではいかと思います。年配の方も新しい知識を学び入れたいと思って来て下さる方がとても多いです。また、子供向けでは未就学児と小学校低学年向けや小学校高学年から中高生向けなど子供の年齢層に合わせた内容にしたりイベントを企画して興味や好奇心を持ってくれたり、楽しいと感じられるように心がけています。

講演会は結構、長時間のものが多いですよね。でも、未就学児や低学年の子供は45分間の学校の授業でさえも集中力の持続は難しいものです。私自身も記憶を手繰るとそうだったので・・・・。ですから飽きないように15分話したら15分間クイズにして参加型にして、また15分間はお話をするという形にしています。あとは質疑応答を増やす時もあります。興味を抱いてもらう事が目的ですから一方通行での話では子供に響かないと思うんです。子供側からも目の前にいる人と自分が今、話をしているのだという印象をもってもらえるように取り組んでいます。

 

――それは面白い話ですね。では、講演会で伝えていきたい事についてはどのようにお考えになられますか?

篠原かをり 今、取り組んでいきたいのは生き物の面白さということももちろんなのですが、私自身が生き物を好きですごく良かったなという思い。嫌な日だとか今日、辛いなって日って誰しもあると思うのですが、そういう日にふと目についたり触れられたりするものが生き物だなと思っています。それがあったからこそ、すごく楽になれたし、しんどい時に飛んできた蝶の名前を知っていた事が私の救いになったと思うこ

ともありますので。だからといって、生き物を必ずしも好きになってほしいなとは思っていません。私の場合は生き物でしたけど、人それぞれ好きなものは違いますから。すごくしんどい時に気持ちが楽になれる、そんなものがみんなにあればいいなと思うんです。

 私は子供の頃、不登校だったのですけれど、やっぱり生き物があったからこそ大学にも進学したいと思えるようになりました。子供にとってみたら学校しか学ぶ場所はないじゃないかと世界がとても狭まって考えてしまっているかもしれません。私も学校でうまくいかない事=自分がうまく学べないという風に劣等感を抱いてしまいがちな時もありましたが、そうじゃなかった。学びを続ける方法はいくらでもあるので、学校生活がうまくいっていないとか、この先、自分がどうしていいかわからないという子供達に向けて好きなものを見つけていけるような、好きなものが未来を照らしていくんだと思える話が講演会でできたらいいなと思います。

 

――保護者の方に向けてはどうですか?

篠原かをり 親としては、自分の子供が周りの子共達と同じように学習が進んでいないという事に不安を感じることもあると思うんですが、それを不安に思わないでもいいと伝えていきたいです。私も学校の事はちゃんと嫌いにはなれましたが(笑)、親に対しては申し訳ないなという気持ちがずっとありました。

不登校の時期って、養蚕における蚕が「眠」の状態に入った時期に似ています。それまでクワの葉を食べていた蚕が脱皮の寸前、動かなくなるのです。とてもセンシティブな時期ですが、なんで動かなくなっちゃったんだろうとか食べなくなって、心配してつっつくというような余計な事をしてしまうとそこで脱皮不良を起こしてダメになってしまいます。

何もしない事ってとても不安な事だと思います。けれど、何もしないで見守るという姿勢、覚悟を持つことが大切ですし、それでも大丈夫なんだよというお話を講演会でもできたらいいなと思っています。

 

 

自分が見つけたものを人に発信するのが目標

――今後の活動や目標について教えて下さい。

 

篠原かをり まだ行った事のない国へ行きたいですね。私は「世界ふしぎ発見!」(TBS系)のミステリーハンターとしてこれまで7カ国弱の海外ロケに行っていますが、だいたい2週間ほどの滞在期間になります。それで最初の3日間はとても楽しいのですが、1週間目に入るとホームシックになって絶対に泣きます(笑)。雨水で溜めたシャワーしかないとか環境面の

変化というものが大きいのかもしれませんが、元来、私がどちらかというとかなり引きこもりがちで家の中にいる事が至上の喜びなので、自分の拠点に戻りたい! と、なんだかもう『ルンバ』が騒いでいるみたいな感じに(笑)。でも、帰国前の3日間はすごく

楽しいんです。これからもたとえ1週間目に泣いてしまっても、キツければキツいほどその先に今まで感じた事のない達成感や充実感は得られるという事は経験から学びましたし、逆にめちゃくちゃキツいロケに行きたいなと(笑)。

あとは、博士号を取るのが目標なので、自分で研究結果としてまとめたものを本にしたいと思っています。これまではいろいろな人が研究した生き物の面白い話や発見したものを受け取る側でしたが、これからは自分が見つけたものを人

に発信するというのが目標です。

 

――最後にメッセージをお願いします

篠原かをり 講演会というのは私がすごく面白いと思った話を沢山持っていくものだと思うので、それを一緒に分かち合って下さったらとても嬉しいですね。それから、質疑応答ではお子さんから気づきを与えてもらえる事も多々あって、私自身その発見を喜ぶ事も多いんです。

誰かの視点から見た時、そういう見方や考え方もあるのかと新たな気づきに結びつきます。人がいればその人の数だけ新しい気づきがあるので、とても私も楽しみながら取り組ませていただきたいです。

 

――今日は貴重なお話を聞かせて頂き、どうもありがとうございました!

 

 

 

 

 

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