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全国で数多くの講演を行い、長年にわたるフィールドワークを通じて「人と組織」の現実に向き合ってきた河合薫さん。今回は『新・リーダー術~優秀な部下を辞めさせない組織~』と題して、リーダーとしての姿勢や人との関わり方について、ご自身の経験も含めたっぷりとお話いただきました。本レポートでは、その講演の様子をお伝えします。

| 講演タイトル:『新・リーダー術~優秀な部下を辞めさせない組織~』 講 師:河合薫(健康社会学者) 聴 講 者 業 種:製造業 聴 講 者 属 性:社員(経営層・役員含む)の皆様 |

「3日前まで“頑張ります”と言っていた若手から、突然“辞めます”というメールが届いた」
「相談に乗っていたつもりが、ハラスメントだと人事に訴えられた」
河合薫さんは、全国での講演や20年以上にわたるフィールドワークで実際に若手社員から耳にしてきた“嘘のような本当の話”を冒頭からいくつも紹介されました。その驚くべき内容に、会場には思わず苦笑いがこぼれるとともに、それぞれの現場を思い浮かべながら、多くの参加者が静かに耳を傾けていました。
ただし河合さんは、そこで若手世代を「理解できない存在」と切り捨てません。
一人ひとりの声に耳を傾けてきた結果、「若者の本質は、私たちの若い頃と何も変わっていない」と力強く、しっかりとした口調でお話を進めます。認められたい、居場所がほしい、意味のある仕事がしたい――その思いは、時代が変わっても同じ。違うのは、それを感じにくくなっている職場環境なのだと、静かに問いかけられました。
講演の中盤で印象的だったのが、「人は何のために働くのか」という問いです。河合さんの答えはいたって明快でした。
「人は幸せになるために働いている」。
働くことによって得られるのは、給料や地位だけではありません。スキルの向上や自尊心、他者とのつながり――こうした“生きる力”が積み重なっていくことで、人は前を向けるのだといいます。
一方で、現状の日本では「仕事のボール」だけが軽くなり、家庭や健康のボールばかりが重くなっている。
仕事が面白くない、管理職は罰ゲーム、できれば働きたくない。
そうした意識が広がる背景には、「自分の存在意義を感じられない職場」があるのではないかという指摘は、多くの参加者にとって耳の痛い話だったのではないでしょうか。
「制度はあるのに、現場では使われていない」。
河合さんは“制度設計”よりも重要な視点として、「半径3メートルの世界」を強調されました。
社員が意見を言えるか、能力を発揮できるか、困ったときにサポートを得られるか。
それが実際に機能しているかどうかは、経営会議室ではなく、日常の職場(現場)の空気の中にあります。
印象的だったのが、あるガラス工場の社長さんのエピソードです。
毎朝、作業着で工場を歩き、職人さんたちと何気ない会話を交わす。その“無駄に見える時間”が、技術や信頼をつなぎ、結果として会社を強くしていったという話は、「目配り」とは何かを具体的に教えてくれました。
優秀な人材を集めることよりも、今いる一人ひとりが生き生きと働ける土壌を耕すこと。
森を豊かにするのは、一本の立派な木ではなく、足元の土壌なのだという比喩が、強く印象に残りました。
「人と人とのつながりに投資することが、結果として人材を活かすことにつながる」。
河合薫さんの講演は、即効性のあるノウハウを並べるというより、リーダーとして何を大切にすべきか、その原点を丁寧に思い出させてくれるような内容だったと思います。
講演後に参加者の方が口にした「自分の半径3メートルを見直してみよう」という言葉こそが、本講演の余韻を最も端的に表しているように感じました。河合薫さん、素敵なお話をありがとうございました。

「人材が定着しない」「現場との距離を感じる」と感じているリーダーにこそ、河合薫さんの講演はおすすめです。制度やノウハウに頼るのではなく、人との関わり方をあらためて見つめ直すことで、組織の空気や日々のコミュニケーションに変化をもたらすきっかけが得られるはずです。ご依頼お待ちしております。
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