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山田邦子 講演会講師インタビュー

1960年、東京都生まれ。1980年に芸能活動を開始。
デビュー曲『邦子のかわい子ぶりっ子バスガイド編』で全日本有線放送大賞新人賞、第20回ゴールデンアロー賞受賞(第27回でも受賞)、『オレたちひょうきん族』『やまだかつてないテレビ』 などで人気者となり、1988年から1995年のNHK好きなタレント調査では、8年連続1位となった。
2007年に乳がんが発覚、2度の手術を行った。現在、全国で行なっているがん啓蒙の講演などについて伺った。

(text:大橋博之、photo:小川幸彦)

がん検診の普及を呼びかけて行くのは私の使命

(※2007年に乳がんが発覚。2回の手術で摘出。その経験を活かして、タレント活動の傍ら、がんに関わる啓蒙活動に積極的に参加するようになる。がんに対する知識と理解を呼びかけるチャリティー団「スター混声合唱団」を設立。団長を務め全国各地にて活動中。厚生労働省の「がんに関する普及啓発懇談会」委員を務める。)

──山田さんはタレント業はもちろん、講演活動も多いですね。

 

山田邦子 企業や団体、市町村など、さまざまなところからお声を頂いています。最近多いのは医療関係ですね。2020年は新型コロナウイルスの影響で少なかったですが、それまでは月に3、4本はありました。

北海道から九州、五島列島にも行きましたし、ハワイにも行きましたよ。

 

 

──ハワイもですか!?

 

山田邦子 ハワイのパレードや病院などに呼ばれて。

がん検診の重要性についてお話をさせて頂きました。

他にも被災地に出かけ、慰問活動として講演会をさせて頂いています。

 

 

 

 

 

 

──どういうお話をされるのですか?

 

山田邦子 基本的に主催者様が話して欲しいことを話していますが、健康や免疫力に関することが多いですね。私は栄養士の資格も持っているので「免疫力を上げるにはこんな食べ物がいいよ」とか。あとメンタルの話、「明るいのが一番です」というお話をさせて頂いています。

若い方からご高齢、男性女性問わず。でも、得意なのは年配の女性です。
やはり、同性同世代が相手だと自分の身近なことを喋ることで共感してもらいやすくなります。

 

 

──健康について、というのはどのようなお話をされるのですか?

 

山田邦子 私が乳がんを体験しておりますので、その体験から自分が思ったことや考えたことです。がんというのは今や2人に1人はかかると言われているので、昔のように驚くことではありません。

早期発見すれば死なない時代になったんです。どうも不治の病というイメージがあって「怖いから検診に行かない。がんが見つかると嫌だ」という人が多いですが、本末転倒です。

 

生きるのも死ぬのも自由だけど、長生きしたいのならもったいないですよと。

そのことを伝えるのは私の使命だと思っています。

 

 

──がんは救かる時代なんですよね。

 

山田邦子 救かるんです。若い人には、「若い人がなるがんもあります。若いから大丈夫と過信しないで」というお話もしますし、ご高齢の方にはがんに負けない健康な体を維持するために「大きな声で歌いましょう」とか、「座ったままで良いので運動しましょう」ということもします。

 

あと、「病院は何かあったら行くところじゃなくて、健康な状態を確認するために行くところですよ」とか。

もちろん、私は医学的な話はできません。お笑いが仕事なので、講演では専ら笑っていただく。皆さんに明るく元気になってもらえればと思っています。

 

 

──こういうことが辛かったとか、タイヘンだったというのは?

 

山田邦子 そのような話はしません。というか、辛いと思ったことがないんです。私はデビューした時から失敗したことをネタに笑わせてきたので、がんもネタになっちゃうんです。

 

よくあるのが、「どうして私だけがこんな目にあうんだろう」と孤独を感じることです。でも、人間には良いこともあれば悪いこともあります。それに誰にでも悩み事はあります。

 

だから、落ち込んだ時に「みんな同じなんだ。誰もが味わう苦しみで、順番にやってきただけなんだ」と思って前向きになれば、免疫力も上がります。

 

「私は明るく見えるけど、皆さんと同じように、くよくよしたり泣いたりすることもありますよ」というお話をしています。

 

 

同じ時間、同じ場所に集まることに縁を感じる

──山田さんはどうしてそんなにポジティブにいられるのですか?

山田邦子 何ででしょうね?生まれ持っていたものなのか分かりませんが、お友達と喋っているとあまり落ち込まないみたいです。毎日が刺激的でとても楽しいんです。

 

若い方は「頑張ること」が良いことですが、ある程度歳を取った方なら「病気にならないこと」が良いことです。
私は「がんになっても命拾いしたんだから、くよくよしたり嫌なことを考えていたらもったいない。自分がやりたいことや好きなことに残りの時間を使った方が良い」という考え方です。

 

 

──聞く人はそこに共感してくれるんですね。

 

山田邦子 そうみたいです。皆さん、笑ったり泣いたりしながら聞いてくれます。毒を出してすっきりして帰られるようです。

 

 

──ご年配だけでなく、若い女性でも共感できそうですね。

 

山田邦子 家族が大変なのかもしれないし、失恋したのかもしれない。そんな気がめいっている状態でも私の講演会に足を運んでくれたということが「一歩前進」です。

 

来てくれれば、来なかった人より「ああ、良かった」と思えることを喋っています。もちろん、テレビやラジオでも喋っていますが、同じ時間、同じ場所に集まることにとても縁を感じるんです。

私の講演でなくとも、お買い物に行っても良かっただろうし、公園を散歩しても良かっただろうに、わざわざ来てくれた。

 

だから、来なかった人と差を付けたいと思っています。「ああ、来て良かったな」と。私も同じ場所で同じ想いを持つことが大好きです。

 

 

──病気になると誰もが「どうして私だけがこんな目にあうんだろう」と考えてしまいますよね。

 

山田邦子 分からないことは考えないことです。私が経験したことですが、病気になると主治医が全部、面倒を見てくれます。看護師さんも24時間体制でいてくれます。悩んだりくよくよすることはその人たちが全部、持って行ってくれます。

 

「何をしたらいいんですか?」と聞くと「元気でいてください」「体力を温存してください」と。
それだけを考えていればいいんだと思うととても楽になりました。

 

私が自分を手術するわけでも、薬を投与するわけでもないんです。難しいことは専門家に任せておけばいいと気づきました。
これは病気のことだけでなく、一般的なことでも同じです。
自分が出来ることが1としたら、いろんな人が1ずつ助けてくれて、それが貯まって100の力になるというのが、私が乳がんを経験して分かったことです。

 

 

──山田さんは芸能生活が40周年で、しかも還暦。それを記念した公演舞台『山田邦子の門2020~クニリンピック~』で座長を務めるなどとてもエネルギッシュです。 どうして生き生きしていられるのですか?

 

山田邦子 もうガタガタですけどね(笑)。若い頃はもっと飛んだり跳ねたり出来たのに。

私たち芸能人は何の保証もなく、大怪我をしたら生活にも困ります。でも定年はないんです。先輩には80、90歳を超えても現役で頑張っている人がたくさんいらっしゃいます。そんな方を見ていると励みになります。

 

私が進みたい方向に同じ考えを持つ先輩の背中を見られるというのはとてもラッキーなこと。

あのくらい頑張ればこれくらいには行けるというのがよく分かります。

私でお役に立てることがあるならという感じでやっています。

 

 

──モチベーションが凄いですね。

 

山田邦子 昨日、鶴瓶さんとお仕事をしたんですが、鶴瓶さんから「もっと働きや」って言われました。鶴瓶さんの方がお兄さんなのにずいぶん働くなと思って。やはりタフなんです。

 

自分が還暦を過ぎても何故、お仕事をするのかと言うと、楽しいからでしょうね。

やっぱりやりたいんです。面白いことを考えるのがすごく好きです。

寝ること、食べること、着ることなんかも大好きです。

 

 

悩みがある方がワクワクを感じることかできる

──若い人にも講演会をされるとのことですが、どのようなことをお話されるのですか?

 

山田邦子 若い人には友達が大切というお話をよくさせて頂いています。私の先輩後輩問わず仲の良い人が私を助けてくれるからです。

 

それに、若い人には、やたらと悩んでいる人が多いんですよ。私は以前先輩がたくさんいたのに、気がついてみると今は後輩の方が多いんです。そんな後輩が相談に来たりします。

私は相談に乗るのは得意ではないんですが、来たら可愛いから話を聞いています。でも、悩んでるのは頑張っている人だけ。

 

 

頑張らない人は悩みません。悩みがあるのは次のステップに進むときや大きな壁が目の前に立ちはだかったとき。

だから、悩みがあるのはネガティブなことじゃなくて、ポジティブでとてもワクワクすることなんです。

 

 

──悩みがあるのがいいことなんですね。

 

山田邦子 ユーミン(松任谷由実さん)から、「仕事が行き詰まっている時は真っ暗闇なんだけど必ず何かヒントがある。ピカッと光るものを見つけることができればそこに向かって進む。その時の気持ち良さを何回も経験している」という話を聞いたことがあります。だから、「落ちて行くから嬉しい」って。

「また、あの気持ち良いことが経験できるんだ」と思えるようになったら上級者です。ちょっと変態ですよね(笑)。

 

 

──そんなアドバイスが聞けるから、友達が大切となるんですね。

 

山田邦子 私は若い頃、ピン芸人だったから、自分の出番が終わったらいつも黙っていたんです。「これ以上は仕事ではない」と思って。そうしたら大先輩のたけしさんが「お前さ、みんなと喋ることも仕事なんだよ」と言われて「そうか」と思いました。たけしさんは人見知りなのにそんなアドバイスをしてくれるんです。あと、「周りをよく見なさい」と言われたこともあります。

 

 

──凄い人たちばかりと一緒ですからね。

 

山田邦子 そうなんです。みんなから可愛がられて、個性的な方々といろんなお仕事をしてきたことはありがたいなと思いますね。今、私が所属しているのは「アスリート・マーケティング」というスポーツのマネージメント会社なんですが、おかけでオリンピック選手にも会えるんです。

 

みんなバイタリティがある方ばかりです。

 

 

──山田さんからはいろんなお話が聞けそうですね。

 

山田邦子 おかげさまで交友関係は広いですからね。あと、普通ではあまり体験することのないことも経験してきました。それに私はおっちょこちょいなんですが、おっちょこちょいに生まれて良かったんです。

 

両親からは「なんだこの子はおっちょこちょいの割には調子がよくて」と叱られていましたが、そのおかけでエピソードがいっぱいあるんです。親に感謝です。

 

 

──今後、講演でやってみたいこととか、伝えたいことはありますか?

 

山田邦子 私の今後の講演ではコロナというワードは入ってきてしまうと思うんです。それに加え、今までとは違った「諦めないことが大切」ということを伝えて行きたいです。

 

今は医療もお薬も進歩していますから、今はダメと言われても、諦めないでいると来月、助かるかもしれない。

だから明るくいましょうということを伝えてきましたが、コロナによって「これが出来なくなった」「あれが出来なくなった」と考えるより、工夫することで発見したことがたくさんありました。

 

舞台公演では人数制限はありましたし、お客さんは大声を出せませんが、その分、集中して見てくださっています。お客様も演者のひとりのような一体感があって感動的でした。

それにオンラインで見てくれる人もたくさんいました。前にも増して「諦めない」が大切だと感じました。

 

 

──とても貴重なお話しありがとうございました。

 

 

 

 

 

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