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サーカスにおいて、クラウンは脇役ながら、実は一番の高給取りなのである。それは、全体を考えながら見ることができ、その場の「空気」を作り、あらゆる相手を主役にすることができるから。そんな「クラウンマインド」を、仕事や教育現場に取り入れることで、周りは温かい気持ちになれるとしている。
2008年3月に放送されたドラマ『笑顔をくれた君へ 女医と道化師の挑戦』のおかけで、ホスピタル・クラウンの認知度も上がり、クラウンの持つ汎用性の高いパフォーマンスも注目されている。
(text:増田聖祥、photo:小山幸彦)
大棟耕介:現在、あらゆるジャンルからご依頼をいただき、海外出張も含めて、年間150回ほどになります。
講演の目的やテーマも様々で、上場企業クラスであれば社員研修、中小企業であれば社員総会、周年イベントなどでお話ししています。
業種も、医療・福祉関係、学校などの教育機関、大手百貨店などの小売業、銀行をはじめ証券、生保などの金融機関、アミューズメント関連のサービス業など実に様々です。さらにゼネコンの安全大会では、現場におけるコミュニケーションの重要性などをテーマに講演しています。
学校の先生だけでなく、子供たちにも講演していることもあり、どのようなテーマでも柔らかい切り口で入り、分りやすく話すことに努めて講演しています。
大棟耕介:クラウンはピエロのことだと思っている方が多いようですが、ピエロはクラウンの中の役柄のひとつ、つまり固有名詞なんです。そのイメージが強いせいか、日本人には馴染みが薄いように思われがちなんです。
しかし、歴史をひも解いてみると、日本にもクラウンが登場する文化があるんです。
落語や時代劇に出てくる幇間(たいこもち)などは典型的な例です。また、織田信長の侍従に黒人がいたのですが、それが道化役だったかもしれません。豊臣秀吉の家来・曽呂利新左衛門も、道化役に加えて軍師のような役割を果たしていたといわれています。
さらに、青森・ねぶた祭りにおける跳人(ハネト)や、沖縄の祭り・エイサーに登場する京太郎(チョンダラー)は、京都から来た変な人として、典型的な道化役です。
大棟耕介:第三者の視点から、物事をスムーズに推し進めることです。当事者同士だと聞く耳を持たないことがあっても、第三者の言葉には耳を傾けるからです。
オンブズマンとして誰にでも意見が言えるので、トランプのジョーカーにクラウンが描かれているのは、キングやエースにも勝つ(意見が言える)ことに由来しているんです。
そして、場をつくる、「空気」を変えるわけだから、当然、知恵者でなければいけません。
大棟耕介:まず、私たちは医療従事者ではなく、脇役に徹し笑いをもって和やかな「空気」をつくり、入院なさっている患者さんを主役にするクラウンという芸人です。例えば、風船によるパフォーマンスでも、(あっという間に風船で小犬をつくり)これをテーブルに置くだけで、私のまわりの空気が一瞬で柔らかくなりましたよね(笑)。
医療従事者は、医療行為をもって患者の症状を改善させることを考えなければなりません。家族、友人は、子どもたちを様々に励まします。
私たちクラウン、病院を訪れるホスピタル・クラウンの仕事は、子どもたちを主役にすることです。患者である子どもたちを引き立てる脇役を務めることで、子どもらしさを取り戻してくれる、より子どもらしくなってくれるんです。
お医者さんをはじめ大人ばかりに囲まれていては、子どもらしくなくなってしまい、治療もつまらなくなります。
元々、子どもたちは笑顔を持っています。私たちは触媒に徹し、子どもたちに笑顔の箱を開けるための鍵のありかを見つけるきっかけをつくっているわけです。
大棟耕介:近年、対話を通じて相手の潜在能力を高めていく「コーチング」は、研修の現場ではブームになっていますが、実は私がクラウンとして既にやっていることそのものでした。
クラウンのパフォーマンスは、お客さまの力を活用しますが、一体感のある参加型パフォーマンスのほうが、観るだけのパフォーマンスよりも満足度が高いんです。
今までの教育は、ティーチングが主体で、トップダウン方式で、一方通行だったんです。それによって、ある程度の生産性は確保できますので、一定のレベルまではティーチングも重要だと思います。
しかし、より創造性を高めることを目的とするならば、コーチングは大事な要素です。授業でも、生徒が前のめりになって質問してくるほうが学習効果は高いように、会社でも、これをやりたいと手を上げコミットメントするような環境のほうが成果は上がります。
つまり、クラウンの持つ、双方向で相手を主役にする能力が、コーチングに通じると思うんです。
大棟耕介:常に「Be a clown」の精神でいることですね。クラウンになろう、クラウンマインドを持とうということです。
大棟耕介:講演では、お伝えしたことをすぐにでも実行したくなるように、いわゆる「before after」を常に心がけています。私の話を聴いていただいてテンションが高まり、それを維持しながら実際に行動に移してもらうには、やはり「講演を聴いて楽しかった。時間があっという間だった」と思っていただくことが大事なんです。
私は、講演会講師である前に、人を楽しませる芸人です。90分という講演時間は、トークをメインとしたショーを上演しているわけです。楽しい気持ちになっていただくこと、「もっと講演を聴きたかった」と思っていただくことに注力しているから、話の中味がスッと入っていき、その高揚感を持ってお伝えしたコンテンツを実行してもらっています。
大棟耕介:最近は、感動やサプライズというものを求めすぎる風潮が強く、それにちょっと危険なにおいを感じていました。
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