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落合博満 講演会講師インタビュー

日本プロ野球史上唯一となる3度の三冠王を達成。
プロ野球引退後、野球解説者、指導者として活動し、2004年より中日ドラゴンズ監督に就任。
2007年にはチームを53年ぶりの日本一に導く。
就任から8年間、2年に1回以上はリーグ優勝ないしは日本一に輝くなど「常勝チーム」を作り上げた落合博満氏に、講演への臨み方などについて伺った。

(text:飯田健人、photo:吉田将史)

■聴講者は何を聴きに来ているのか?

――主にどのような企業・団体から講演のご依頼がありますか?

落合博満 元中日ドラゴンズ監督

落合博満 特定の業種や組織からの依頼が多いということは一切ありません。
子供から大人まで、企業もあれば行政関係、自治体など様々です。
案件によっては年齢層もバラバラということもあります。

 

内容も自分ではテーマを決めず、聴講者の顔ぶれや反応をその場で見て、その場で対応します。
会場に来た人が何を求めているのかということをしゃべりながら感じ取っています。
多いときには3000人のホールがいっぱいになりますし、色々な方がいますので、その場に来てくれた人は何を聴きたいと思っているのか、ということが大事なんです。

 

中には講演会に10数回来てくれているファンの方もいます。
そういう人の顔はほとんど知っていますし、同じ話ばかりして帰すわけにはいきません。

 

「今度はどんな話をするんだろう」という期待を持って来てくれるので、「前とは話が違ったな」と思って帰っていただかなければなりませんから。
65まで生きたら、話したいことや話すべきことは色々と出てきます。
若い人に自分と同じように話せと言ってもこれは無理でしょう。

 

 

 

落合博満 元中日ドラゴンズ監督

企業セミナーは会社でも一定の地位の方が多くいるので、何が聴きたいというのがある程度はハッキリしています。

また、私は65歳で(※2018年現在)、みんなより年齢が少し上なので、あの時代はどうだったんだろうという関心が高いのだとは思います。

 

ただ、それでも業種等に応じて、話すべきことは異なってきます。
ですから原稿は一切ありません。
すべて頭の中に入っています。

 

何を聴きたいのか。何を聴きに来ているのか。
これに応えるのが私の仕事ですから、テーマは依頼主の方で決めていただいています。

 

講演というのはどうしても一方通行になりがちです。
一方通行はできるだけ避けたい。
反応を見て「この話に食いついたな」と感じたら、そこを深掘りします。

 

 

■マネジメント

――勝てる組織をつくりあげていく指導方法についてお聞かせください。

落合博満 元中日ドラゴンズ監督

落合博満 今の時代だったら、それについてくることができる人はどれくらいいるんだろうな、という感覚です。

 

世の中は変わっています。
(中日ドラゴンズの監督に就任した)2004年と2018年ではぜんぜん違います。

 

やり方も変化しているんでしょうが、それがはたして良いのか、悪いのか、卓上では結論は出ません。
現場に行ってどういう動きをしてくれるのか、どういう考えを持っているのか、直に聞いて見てみないと。
時代は流れていますし、これから指導はこういうふうにしないといけませんよ、というものがないんです。

 

また、それを求めてはいけないのだとも思います。
それはそこにいる人たちが自分たちで知恵を絞って、色々なものを見たり聞いたり、経験したりしたことを実践で使うしか手は無いんだろうと思います。

 

ちなみに、なぜ人は私の講演を聴きに来てくれると思いますか?

 

 

――闘将、智将といった様々なタイプの指導者がいる中で、落合さんは独自の理論で冷静に勝負にこだわり、8年間も結果を残し続けられたこと、また名選手でありながら名監督であることなど、様々な要素により特異な存在であると思います。
そうしたご経験から、組織を束ねられておられる方を中心に、何か自身のヒントになることを得たいとの思いで講演を聴きにくるのではないでしょうか。

落合博満 元中日ドラゴンズ監督

落合博満 いや、「落合って何をしゃべるんだろう?」と。
まずそれなんですよ。

 

自分たちが帰ってそれを参考にしようということではなく、肉声で果たして何を言うんだろうと、その期待を持ってくる。
あとは、元気でまだ生きてるんだと、それを確認に来ている人が多い。

 

企業セミナーであれば自分たちが帰ってそれを参考にしようという方もいるでしょうが、目的はひとそれぞれです。
違う目的を持った方に同じ話はできません。

 

 

 

■なぜプレッシャーを感じるのか?

落合博満 元中日ドラゴンズ監督

――選手として結果が出ないときにはどのようなことを考えておられましたか?

落合博満 疲れてるんだったら、寝るしかないです。(笑)

 

 

――数字のプレッシャーはあるものの、それを意識しすぎないということでしょうか?

落合博満 あなたも現代っ子ですね。(笑)
野球選手でいえば、世の中にプレッシャーを感じる人はどれくらいいると思いますか?

 

 

――ほとんど皆、感じると思います・・・。

落合博満 それって練習不足なんですよ。
要は、絶対的な自信を持って対応してないってことですから。

 

 

――イップスについても同様のことをおっしゃっていますね。

落合博満 これだけやったんだからこうなるはずはない、という状態にまでいけば、それでもなったら「力がないんだ」「練習が足りないんだ」と思うしかありません。

 

ただ、そうでない場合、それを何かに逃げたくなるんでしょう。
いいんじゃないですか、それはそれで。人それぞれで。
逃げ場所があって、なかったらおそらく生きていけないと思うので。

 

ただ、ほとんどがマスコミ用語なんですね。
人間というのはそういうものに助け舟を求めてしまうんです。
要は、自分がやるべきことをちゃんとやっているのかどうなのか、というだけの問題じゃないかと思います。

 

そもそも、プレッシャーって何だと思いますか?

 

 

――不安の裏返しというか、重圧でしょうか?

 

落合博満 何に対して重圧を感じるんでしょう?

 

 

――おそらく、想定される悪い結果に対するネガティヴな思い込みかと。

 

落合博満 でも、まだ何もやってもいないものに対して、どうしてそこに重圧をかけなきゃいけないのでしょう?

 

 

――これまでのお話を伺っていると、やはり自信のなさというか、今やっている自分の練習量などからくる不安なのかという気がします。

 

落合博満 だから、それをやるための下準備にまだ揺るがぬ確信を持っていないということでしょう。
そういうときに野球用語を使うのであれば「練習は嘘をつかない」と。

 

みんな苦労してやることを嫌うんです。
楽な方、楽な方に流れてしまう。
そりゃあ楽なことをやって結果を出せれば一番ですが、世の中そんなに楽じゃありません。

 

そういう話をしていると、「じゃあ落合さんは練習したんですか?」って聞かれるので、「45歳まで野球をやろうと思えば、練習しないでやれると思いますか?」と話します。

 

そうすると、みんなストンと納得するんですね。
そもそも「オレは練習した」って、人前で言う必要はありますか?(笑)

 

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