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ブラザートム 講演会講師インタビュー

バブルガム・ブラザーズ「WON'T BE LONG」で一世を風靡し、堂本兄弟など数々の人気番組に出演。
2006年に心筋梗塞で入院した経験もあり、医療系主催者からの講演依頼も多い。
近年、絵本や舞台などますます活躍の場を広げている生粋のエンターテイナーに、
日々の暮らしのなかで大切にしていること、講演会で伝えている想いなどについて伺った。

(text:伊藤秋廣、photo:小野綾子)

■マナーを語れるほうがカッコ良い

ブラザートム 講演会講師インタビュー

――主にどのような企業・団体から講演のご依頼がありますでしょうか?

 

トム 学校関係は小学校から大学まで幅広く、生徒さんや先生にはもちろん、父母会でお話しする機会も多いですね。

 

学生には主に、ボクが世界中を旅してきた経験から、“グローバル人材になるために必要なこと”なんて話をしますが、ずっと話だけだと飽きちゃいますからね、歌を披露することもありますよ。

 

基本は講演だってエンターテイメント。
ボクも楽しみたいし、皆さんにも楽しんでもらいたいと思っています。

 

他にも、成人式の場で新成人の方々に向けてだったり、病院からお声がけいただいて、医療関係者にお話をさせていただいたりすることもあります。先日は、ある企業さんからご依頼を受けて、新入社員に講演して、そのまま新入社員研修までお付き合いさせていただきました。

 

私が皆さんにお伝えしたいのは、ルールではなくマナーが大事だということ。
これはボクがやらせていただく、あらゆる講演や研修に共通したテーマです。

 

たとえば新入社員の研修では、まず自己紹介をしますよね。これって、言うなれば会社が用意したルールです。でも、誰も相手の話なんかちゃんと聞いていないんですよ。自分が何をしゃべるかを考えることで精いっぱいで。

 

ボクがやる研修では、自己紹介の後で必ず他己紹介というのをやる。相手の話をちゃんと聞いていないと他己紹介なんてできませんからね、ちゃんと聞くようになる。それがマナーなんです。

 

そのあとで、チームごとに分かれて、初対面同士のメンバーでコントを作って発表してもらいます。これが人事の方々から好評でして、新入社員の個性が出るんですよね。

 

まとめ役だったり、前に出ていくのが得意なヤツだったり、ストーリーを考えるのが得意なコがいたり。とはいえ、まあ最終的には、みんなが楽しめれば良いと、そんな研修になればいいかなとは思います。

 

医療関係者に対しても、基本、ルールとマナーの話をします。
ボクも2006年に心筋梗塞を発症して入院した経験があるのですが、その病院では、すべての患者さんに看護師さんが「今日、何日ですか?」と聞くというルールを敷いていたんですね。

 

でも、入院している側からしたら、そんなことを毎日聞かれたくはないですよね。
マナーとしては不要なんですよ。

 

同じような話で、高齢者のケアをしている施設で、皆さんに「むすんでひらいて」を歌わせているところがありますよね。そうするとね、思うんですよ、ボクらは果たして、「むすんでひらいて」を歌うために生まれてきたのだろうかと。

 

レイ・チャールズが80歳、ポール・マッカトニーも80歳ですから、ビートルズを聞きながら生きてきた方々に「むすんでひらいて」は失礼じゃないかと。日本のディスコシーンを引っ張ってきた方々だって、もう70歳を超えていますから。

 

「むすんでひらいて」は、言うなれば、施設が用意したルールです。
高齢者が好きな音楽を聴かせてあげる、あるいは歌ってもらうのがマナーだと思うんです。

 

 

ブラザートム 講演会講師インタビュー――そういったルールに対する考え方が生まれた原体験みたいなものがあるのですか?

 

トム どうなんでしょう。昔からボクは、自分のことは置いといて、まずは人のためにやってあげちゃう癖があって、親からもよく「人のことはいいから」って注意されていました。

 

人のために何かやろうとするとルールって邪魔になりますよね。
どちらかといったらマナーに配慮しないといけない。

 

結局、ルールって共通言語だから、それをしゃべっていればすごく楽じゃないですか。
ところがマナーは、コミュニケーションの中から相手を理解しないと、その人にとって最適なマナーを見つけることができません。

 

 

よくね、飲み屋で上司風の男性が偉そうな態度で若い女の子にルールについて教えているじゃないですか。「会社っていうのはな…」って。

 

 

これって、共通言語を持っていないから、そんなカッコわるいことになってしまっている。
本当は若い子とコミュニケーションを図りたいくせに、共通言語が見つからないから、ルールを押し付け始めてしまう。

 

一方で、ちゃんと相手の話を聞いて、マナーについて語っている男はカッコいいですよ。
そういう上司にならないとって話です。

 

 

――確かに。押し付けるんじゃなくて配慮するっていうのが、大人って感じがします。

 

トム すべては、そこに行きつくんです。
さっき言ったように、ボクは心筋梗塞で入院したんですが、胸が苦しくなって、病院に行かなくちゃと思ったときに、まず何をしたか?

 

パソコンを立ち上げて、人に見られてはいけない動画や画像を全部削除しました。
ベッドの下に隠していて見られてはいけない本とか、携帯の中の余計な電話番号とか、男には入院する前に捨てなくてはいけないものが山ほどあります。

 

 

これは自分の名誉のためというよりは、残された者たちへの配慮ですよ。もしも、このまま天に召されたとき…自分を好きなままでいてほしって思うじゃないですか。それが、単なるエッチな話だけでなくフェチとか…。

 

 

“こんなことだったら、ガーターベルトを履いてあげればよかった”って後悔させたら、残された奥さんがかわいそうですよ。死んでからもずっと、その印象が残りますから、そう考えると、配慮って人のためにも自分のためにも大事だってわかりますよね。

 

 

■子育てに大切なのは若い人へのリスペクト

ブラザートム 講演会講師インタビュー――ご子息の小柳心さん、小柳友さんは共に俳優として活躍されていますが、父親として子育ての面で心がけてきたことはありますか?

 

トム ボクは小さい時から子どもに対して敬語で接してきました。逆に子どものほうがボクにぶっきらぼうな言葉を使ってきますが、それで良いと思っています。

 

往々にして、今を生きている若者のほうが正義なんだと、そう思っているんですね。

 

ボクが若かったころもずっと正しいことを言い続けてきたけれども、それを良しとしない大人たちに叩かれ続けてきました。大人になって社会の仕組みを知ってくると、「まあ、まあ、まあ」ってなるでしょ。

 

ところが、若者はストレートですよ。良いものは良い。悪いものは悪いとはっきり言える。それが若さの特権ですよ。なのでボクは、若いヤツをリスペクトしているし、敬語を使うんです。

 

ただし、若い人が道を間違えるときもある。それはその人の道だし、誰かがとやかく言う話ではない。もしかしたら自分の道が間違っているかもしれませんし、法に触れさえしなければ、道を間違ってもいいと思うんです。

 

でも、いくつもの道があるということだけは伝えたいですね。彼らが言っていることは正しい。
だから、その正しい主張が通りやすい道を示してあげるのが、ボクら年寄りの役割だと思うんです。

 

カッコ悪いのは、子どもや奥さんに「お前はわかっていない」という男です。自分だって知らないことなんて山ほどあるでしょ。家の中のどこに自分の靴下があるのかすら知らないお父さんだっているでしょ。だったら、そんな偉そうなことは言ってはいけないですよね。

 

 

ブラザートム 講演会講師インタビュー――最近は絵本の制作にも注力されていますが、それはどのような想いからでしょうか?

 

トム 役に立たないものを作りたかったんです。他の絵本を見ると、役に立つことばかり書いてあるでしょ。

 

“これが正しい道だ”“こういう人になりなさい”って。
“そうでないとお化けがくるよ”って脅したりしながら。そんな絵本はつまらないですよね。

 

 

ボクが作るのは、まったく役には立たないけれども、声を出すと面白いとか、楽しんでいる子どもの姿を見て、お母さん方が楽しめる本です。物事なんて歩いていれば、どこかで自然と何かを教わっちゃうんですよ。

 

転ばないようにする本はいっぱいあるけれど、動き始めたら少し前方に物を置いて、安全な転び方を教えるようなものはないでしょ。役に立たないとは言いつつも、そういった絵本を作りたいと思っています。

 

 

ウチにある絵本って、テープがバリバリ貼ってあるし、クレヨンで自由に描かせていたんで、20年後に見たら、溢れるくらい思い出話が出てくるんですよ。「このテープ覚えてる」「この絵を描いたのは…」って。

 

こういう思い出だったり、話ができる時間を親子で共有できるような絵本を作りたいと思っていて、絵本にテープを貼ったり、クレヨンで描き込んじゃうのは、確かに一般的にはルール違反かもしれないけれど、20年後に一緒に楽しめるマナーがそこにある。そんな感覚ですね。

■好きな気持ちも嫌いな気持ちも大切

ブラザートム 講演会講師インタビュー――近年、「ワークライフバランス」の重要性が唱えられていますが、仕事と人生をともに楽しむためのコツはありますか?

 

トム そういう話は、ボクにはわからないんです。自分が好きなことしかやってこなかったので。嫌いなことはやらないんですよ。

 

 

会社にいるとそうはいかないって言いますよね。確かにそうですが、だったら会社の中で好きなことを見つければ良い。

 

 

そうしたらその人は、その道のプロになる。全部、上手くやろうとするから嫌になってしまうんですよ。探してみれば、好きなことが一つくらいは見つかるはずです。

 

だったら、そこを突き詰めればいい。好きなことをやっているうちに、コレだってものが見つかるはずですから。

 

好きって気持ちと同じくらい、嫌いって気持ちも大事にしたほうが良いと思います。ボクが「堂本兄弟」って番組に出演していたときの話ですが、大っ嫌いなゲストが来ることになったので、吉田拓郎さんに「ボク、出演しません」って言ったんです。

 

そうしたら拓郎さんが、「はぁ? なんだと?」って言って、すごく怒られるかと思ったら、スタッフを集めてこう言うんです。「トムが、明日のゲストが嫌いだから出ないそうだ。こういう気持ちを大切にしろ」って。

 

そして、こう続けるんです。
「歳をとると、好きになることばかり考える。若いころは嫌いなヤツもいたろう。嫌いなものを嫌いでいようという精神を忘れちゃいかん」って。

 

みんなに伝えたその姿を見て、拓郎さん、なんてかっこいいんだ!って。
そして、嫌いな人や嫌いなことに無理に合わせる必要はないんだって思いましたね。

 

 

ブラザートム 講演会講師インタビュー――最後に、これからの人生で何かチャレンジしたいと思われていることはありますか?

 

トム やりたいことはいっぱいあります。映画も撮りたいし、絵本も出版し続けたい。

 

でも、とにかく今、急いでいるのは、舞台演出に関する特許を取ったので、これをビジネス化したい…。
でも、スポンサーを付けたり、お金を集めるのが苦手で…、今は仲間を集めているところです。

 

 

結局、この年齢になると、今から10万人を集めるコンサートなんてできませんが、10万の人が、その舞台演出を楽しむことはできる。そうすれば、ボクもそのステージにいるような気持になれるので、何とか実用化したいんですよね。

 

 

まあ、いくつになってもステージを降りたくないというか、エンターテイナーであり続けたいんですよね。表現し続けたい。まだまだ、どんどん新しいチャレンジをしていきたいですね。

 

 

 

ブラザートム 講演会講師インタビュー

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