
須藤 もともとはネガティブだったんですよ。否定的なエネルギーが強くて悩みやすく、ずっと葛藤していました。だから余計に、その悩みや葛藤を拒否して幸せになろうとしたんです。まずは、「肉体的に強くなれば、精神的にも強くなれる」と思って格闘技を始めたんですが、肉体的強さと精神的強さは比例しませんでしたね。
須藤 比例しなかったですね。実際に強い人は「強くなろう」と思わないじゃないですか。弱いからこそ強くなろうと思うんです。格闘技や強さに興味のない女性が、実は最強だということに、最近、気付きました。女性は強いですね。嫁も含めて、マネージャーも(笑)。女性にはかなわないです。
須藤 よく講演で話すんですが「自分を成長させてくれた3つのこと」というのがあります。それが、本を読むこと、旅をすること、瞑想することなんです。
須藤 最初はいわゆる成功本といわれるものを読んでいました。やはり、いかに楽して成功するかを考えていたからなんですね。肉体という物質的なもの以外の力を借りれば、格闘家として、もっと楽に成功できる、楽に強くなれると思って。20歳から3年間ぐらいはノルマをつくって、1日3冊読んでいました。当時は、本質的なものを理解するまでには至っていませんでしたが、成功本の小手先のテクニックは学びましたね。「夢は紙に書いて壁に貼ってサブリミナル効果を使うんだ」といった(笑)。
須藤 やはり、それを行動に移すことの大切さですかね。読むだけで終わらせないという。実際、本で学んだテクニックが収入につながったこともあります。よく「本読む時間がない」という人がいるけど、「本を読まないから時間がない」んだと思います。本を読めば効率のいい方法が書いてあるので、忙しい人ほど、本を読めばいいと思います。
須藤 「旅をすること」というのは、行動に移すことです。本を読めば、内容を「理解すること」はできますが、決して「知ること」はできません。本で得た知識を行動に移して、知識と現実とのズレを埋めていくことで、ようやくその知識が自分自身の知恵になるんです。僕は、「旅をする」という非日常の世界に身をおくことで、それを実践しやすい環境を作りだしているんです。脳科学でも「違った環境に行くと脳は活性化する」と言われていますが、それと同じで、本で読んだものをしっかりと咀嚼(そしゃく)するには、旅がいいんです。例えば、ガイドブックに載っているお店が本当に美味しいのか、それを体験することも、温度差やズレを埋めることなんですよ。本を読んでわかったふりをしてしまうのを防ぐには、この「旅をする」という手段がいいんです。
須藤 前頭葉の活動を止めている状態で、考え事をしていない状態。簡単にいえばリラックスしている状態のことです。色々な方法があるんですが、僕は朝晩30分ずつ、頭に脳波計を付けて、自分が瞑想状態に入っているかどうかをチェックしながらやっています。そして、この瞑想が、夢を叶えるために、とても大切なんですよ。
須藤 この世界は、人間の考え、つまりイマジネーションによって作られています。考えてみてください。花や海などの自然以外は、机も椅子も、携帯電話も、誰かがイメージして、行動したからこそ、現実化しているわけです。はじめにイメージありきだから、夢だけをずっとイメージし続けることができれば、すごく早くそれが実現できるはずなんです。でも人間は、1日に6~7万回考えると言われているんですが、「あ、今日は何食べようかな」「雨は嫌だな、太陽でないかな」とか、どうでもいいことを1日に何万回も考えてしまうんですよ。だから、瞑想して、無駄な情報を捨てることによって、自分が本来やるべきこと、進むべき道が、直感的にお腹からポンとあがってくるんですよね。
須藤 頭の中はノイズだらけなのに、この直観というのは、ささやいてしかくれないんですよ。このささやきを聞くには、ノイズを下げなければいけない。そして、このノイズを下げる方法が、瞑想なんです。僕はメディテーション本来の瞑想を取り入れていますけど、もっと簡単な方法として、「今、この瞬間に生きる」ことがあります。
須藤 心から楽しいこと、ワクワクすることに、時間を忘れて集中することです。例えば、カラオケ好きな人が、自分の十八番をこぶしをきかせて歌っている状況っていうのは、「今を生きている」んですよ。歌に集中している時、過去の嫌なことや、明日の仕事のことは考えていませんよね?リラックスして、脳にアルファー波が流れている、つまりこれは、瞑想状態なんです。この「今を生きる」方法は人によって違います。ネコと遊んでいてもいいし、走っててもいい。好きなことに集中している状態を増やしていくことが、夢の実現や悩みの解決につながるんです。
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